戦前に発行された西塩田時報は戦争、学校、地域などの時事ニュースが多く書かれており、生活の知恵と思われる記事は957ページの中でたった5つほどであった。戦後になると生活の知恵を特集したコーナーのようなものができ、数ページごとに1つ生活の知恵と思われる記事が掲載されている。また、記事の内容も変化しているように感じられる。戦前は、睡眠やビタミン、乳児の育て方という基礎的な生活の知恵であったのに対して戦後は基礎的な生活の知恵も残しつつ、季節の料理やさらにより良い暮らしを求める記事が多い。この変化は、戦前から戦後にかけて人々の暮らしに対する意識の変化があると考える。戦前は生きていくことに必死で暮らしの質は求めておらず、戦後になり心にゆとりが生まれることで暮らしに対する質を求めることができるようになったのではないか。そのような考察ができるのも戦前、戦後の資料が残っているからであり、デジタルアーカイブの必要性についてより理解を深める機会になったと感じる。
▼この記事は以下から参照できます
『西塩田時報』Vol.1(戦前編1923~1943年)137頁,142頁
https://www.mmdb.net/mlab/uedagaku/pdf/nishishioda/vol1.pdf
『西塩田時報』Vol.2(戦後編1946~1956年)68頁,144頁
https://www.mmdb.net/mlab/uedagaku/pdf/nishishioda/vol2.pdf
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投稿者 | あかり |
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