舌喰池の伝承
塩田の里交流館「とっこ館」の正面道路を挟んで向かい側にある大きな池のお話。
伝承の内容
舌喰池が作られたころ、土手から水が漏れてしまっており、人柱を入れないと水が貯まらないという話がどこからか伝わっていた。(人柱とは、人を生き埋めにして祈ること。)結果的にくじ引きで、村外れの娘が人柱として選ばれた。その娘は、自分の不運を嘆き、舌を食い切り池へ身を投げ、死んでしまったそうだ。その後、村人たちはその出来事を受けて、この池を「舌喰池」と呼ぶようになった。
現在の舌喰池は、とても綺麗で、決してそこで人が死んでいるような印象は受けなかった。池周りの「憩いの広場」の芝も短く刈られて整備されており、とても大切にされているような印象を受けた。そのことから、地域の人々がその悲しい出来事を踏まえて、2度も悲惨なことを起こさないように丁寧に守られてきたのかなと感じた。そもそもなぜ人柱の話が村民の中で上がってきたのかが謎だが、現代よりも科学文化が発達していないので、分からないことを勝手に自己解釈して人柱の話に結びつけた人がいるのではないかと思った。
参考文献
上田市塩田文化財研究所『信州の鎌倉 塩田平の民話』(信毎書籍出版センター 1993)
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投稿者 | hotate |
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